「さぁ!始まりました!!」

 ヴィータ王が仕切り始めた。

 キャリーは、少しも興味を示さず、黙々とスイーツをほおばり続ける。

 (話?開会の言葉?何ソレ、美味しいわけ?)

 キャリーの皿には、次々とスイーツが盛られる。

 ショートケーキ、チョコレートケーキ。モンブラン、プリン。チョコレート。マシュマロ。
 果物も入ってきた。
 チョコがけバナナ。イチゴ、メロン。オレンジ。リンゴ。ブドウ、パイン、桃。

 「食べ過ぎは禁物ですよ。お嬢さん。」

 上方から声がした。

 誰だろう?と、キャリーがひょこっと見上げると・・・。

 黒いレースを主張とした仮面をした男がいた。

 背が高く、長めの黒髪を後頭部で一つにくくっている。

 「私ね、神様に恵まれてるのか知らないけど、いくら食べてもいっていの体重から
  少ししか変わんないのよ。だから安心してください。」

 そっぽ向いて、モグモグ口いっぱいに甘いものを食べるキャリー。

 「それは失礼。」

 少し残念そうに行く男性。

 後ろの側近らしき、もう一人の仮面の男がクスクス笑っている。

 「?ま~いっか!」

 再びパクパク食べに戻るキャリーだった。