ドロシーが、キャリーのドレスの、後ろのチャックを下ろそうとした時・・・。

 (!!!!!!!)

 「イヤっ・・・!!」

 「っ―――・・・?どうしたの・・・?キャリー・・・。」

 ハッ・・・とキャリー。

 「なっ・・・何でもない。。。ゴメン・・・。」

 キャリーは、自分の肩を抱きしめる。

 「・・・ちゃんと教えて?ギルさんの時も・・・教えてくれたじゃない・・・。」

 「ッ―――・・・!!」

 キャリーは、口を手でおおった。

 「げぼっぼぼぼっ・・・がはっ―――・・・!!」

 嘔吐してしまったキャリー。

 「ちょっと・・・!大丈夫?!」

 魔法で瞬時に処置して、バケツを出した。

 キャリーの背中をゆっくりさする。

 「ごっ・・・ゴメン・・・がぼっ―――・・!」

 「無理に喋っちゃダメ!!ほら・・・落ち着いて。」

 一旦落ち着いたキャリー。

 「ハアッ・・・ハァ・・・。」

 「ゴメンね。トラウマ(精神的後遺症)だったもんね・・・。」

 「・・・―――てっ・・・――ない・・・よっ・・・。」

 何かを言いかけているキャリー。

 「え?何て?キャリー。」

 「泣い“てっ”なんか“ない”・・・“よっ”。」

 確かに、そのパステルピンクの瞳には、涙はあふれていなかった。

 「えぇ・・・。そうね。」

 ゆっくり微笑むドロシー。

 「・・・あのね。。。」

 キャリーは、リチャードの事を全部ドロシーに話した。