そんな彼の両親は厳しく、

  敵国・・・ディエアヨルド国姫の話を、少しでもすると

  父は怒り、母はシャインを睨み、とても家族団らんどころじゃなくなるのだ。

  だが彼は、両親を心の中でしか憎まず、表に出さないのだ。

  「すみません。」  ・・・ニコッ。

  「申し訳ございません」  ・・・ニコッ。

  

  ・・・親の前でも、シャイン王子はリラックスができないのだ。

  「・・・俺は表面だけの”王子”なんだ。」

  心のどこかでそう思っているが、

  気づかない彼の唯一の至福のひと時は、

  敵国ディエアヨルド国姫・・・キャロラインとの、

  秘密の文通だったのだ。

  魔法鳥、ピーチを通じ手紙交換をしている。