パァンッ――――・・・!!


 キャリーがリチャードのほほをブッた。

 「あ・・・ごめんなさ―――」

 「・・・ハハ。俺、好きな女に嫌われちまった。」

 抱きしめていたキャリーを、ゆっくり離すリチャード。

 「嫌いじゃないっ・・・よ・・・!」

 「ビンタされた時点で、嫌われてんじゃねーか。」

 まゆを八の字にして笑うリチャード。

 「あれは・・・とっさにだから。。。」

 涙目になるキャリー。

 リチャードは、その涙をなめる。

 「―――ヤっ・・・ァっ・・・。」

 ペロペロと、なめるのを止めないリチャード。

 そしてやっとやめると、

 「涙なめられるだけでそんな“鳴く”なよ。お姫さん」

 そう言った。

 「なっ・・・!///からかわないでっ・・・!!」

 「俺、お前のこと諦めねーから。」

 リチャードは真顔で言って、部屋から出て行った。

 「何よ・・・リチャード・・・。」

 キャリーは、ただただ複雑な気持ちでいっぱいなのだった。

             第十五話(完)