「え・・・・。」

 さらに驚くリチャード。

 「・・・もう、キスなんてやめて。そんな軽い人とは思わなかった。
  本当に好きな人としなきゃいけないよの“そうゆうの”は。」

 キャリーは、うつむきながら言う。

 「・・・お前が本当に好きなんだ。」

 「―――・・・ッ!」

 顔をしかめるキャリー。

 「・・・私なんかを・・・“そんなの”にしないで・・・。」

 「“お前だからなんだ。」

 「私なんて・・・なんの取り柄もないのに・・・!」

 言ってて悲しくなってきたのか、キャリーは両手で顔をおおう。

 「・・・じゃあ、そのシャイン王子はどうしてお前が好きと思う?」

 「えっ・・・?」

 「・・・お前が可愛いからだろ?」

 リチャードは、優しくキャリーを包み込む。

 そして、キャリーの耳元でささやいた。

 「お前を愛してる。」

 その言葉と同時に、リチャードはキャリーの背中のチャックをゆっくりと外す。

 「ヤメッ・・・テッ・・・。」

 「やめてっつってやめる男が言っかよ。」

 そう言って、コルセットのヒモをスルリと取るリチャード。


 その動作が、兄・ギルの動作そのままだった事に気付くキャリー。

 「やめてっ!!」