そんな中・・・

  「あ!いた!!キャロラインお嬢様っ!」

  メイド長、兼教師のアリアが来た。


  「やっばぁ!じゃっ!ドロシーまたね!」

  「えぇ!また暇つぶしに来てあげるわ♪バキャリー((黒笑」

  「もぅ!ドロシーのバカぁ! アハハ!」

  するとドロシーは、薄紫の霧に包まれ・・・姿を消した。

  「お嬢様!授業をサボるなんてレース家の姫にふさわしくな・・・」

  説教中のアリアを、キャリーは上目遣いに睨んだ。

  「――――くてもいいわ。こんな地位。」

  「!!」

  ビクッと、キャリーを恐れるアリア。

  数秒間・・・沈黙が続いた。

  するとキャリーは突然、さっきまでの覇気をかき消すように、

  「さっ!行こっ?お勉強中でしたものね?」

  と、慣れない貴族口調を使い、笑った。

  「はっ・・・はい・・・。行きましょうお嬢様。」

  すたこら先を歩むキャリーの手には、ひっそりと・・・


  ピーチに届けてもらった手紙が持たれていた。


                          第二話(完)