「ッ―――・・・!」

 リチャードは、生まれて感じたことのない感情に包まれた。


 “そうだ・・・いつか、キャリーと離れるんだ・・・。”

 リチャードは、怖くなった。

 “次キャリーと別れたら、もう会えないかもしれない。”


 「・・・リチャード?」

 「ハッ・・・!」

 リチャードが気づくと、目の前にキャリーがいた。

 「大・・・丈夫?顔色よくないよ?」

 キャリーがリチャードの顔に触れようとした。その時―――・・・。


 リチャードが、キャリーの手を握った。

 「リッ・・・リチャード?」

 思わず、頬がピンクに染まるキャリー。

 「・・・なぁ。キャリー。」

 「な・・・何よ・・・?」

 リチャードは、キャリーの目から、一向に視線をはずそうとしないまま、話す。

 急に“男性”に見えたリチャードの目から、視線を離そうとするキャリー。

 そのキャリーの握っている手を、リチャードは自分の方に引っ張った。

 そして――――・・・。