次の日。

 『リチャードに、我が街を紹介してもらう。』

 と言って、特別に外出を許してくれた。



 服も、城を出てから、市民の服を買った。

 キャリーの服は、薄いピンクのワンピース。ひざ丈で、すこし短くて楽らしい。

 リチャードは、Yシャツをひじで曲げている。ズボンは黒い。同色のローファー。
 
 「ヤバぁっ!超動きやすい!」

 「お前は着た事ないのか?」

 慣れた手つきで、少し長めの髪をうなじで軽く結ぶリチャード。

 「うんっ・・・。すごく新鮮!」

 エヘヘと笑うキャリー。

 ほほが赤く染まるリチャード。

 「・・・ま、お前が楽しいならいっか!」

 「?うんっ?」

 「・・・なんでもねーよ。」

 そう言って、キャリーの頭を優しく撫でた。