キーンコーンカーンコーン♪
4限の予鈴が校内から聞こえてくる。
あ、慎起こさなきゃ。
「慎起きて、」
「んー……」
「んー、じゃなくて、4限始まるから起きて!」
慎を揺すって起こすと、
眠そうな慎が何度か瞬きをする。
……可愛い。
寝起きの慎が子供みたいで可愛くて、思わず見入ってしまった。
バチッ
慎と目が合う。
「ん?どーした?」
「!別に!!」
慎に見入っていたなんて言いたくなくて、
そう返すと、顔を背けた。
多分私今、すごく赤い。
「っじゃあ、私先教室戻ってるから!」
私はそう言って、
足早に屋上を出た。

