「……」

「うちのクラスは割と普通に受け入れてくれたけど、
他のクラスには熱狂的なのいるでしょ?それに対する対策は?」

「……慎が守ってやるって。」

「ふぅん、“慎”がねぇ。」


やたら“慎”を強調して言う由美子。


「何デスカ……?」

「いや、“慎”かぁ。」


ギュッ。


「わりぃ、呼び捨ては彼女の特権だから。美由だけな。」


後ろから誰かに抱きしめられる感覚の後耳元で聞こえる慎の声。
それと同時に聞こえてくる女の子の悲鳴。

予想外の慎との近さに、心臓が大きく跳ねた。
私は真っ赤になって俯く。



「はいはい、美由よかったわね。」

「はッ?!」


なんでそこで私に振るの!?