「むっかつく………。」

「そんなこと言っていいと思ってんの?」


“自分の状況わかってる?”


そう言われて、
今の状況を思い出す。


「い、ま、分かりました。」


……。


「ふっ、はははっ、」

「!!」


笑いながら離れる慎に、
ドキッと心臓が跳ねると同時に、
頬が熱くなるのを感じた。


キーンコーン……♪


「お、授業終わった。」


チャイムが鳴って、
一時間丸々サボってしまったことに気づく。


「あーあ、サボっちゃった。」

「じゃ、昼休みな。」


そう言って、慎が空き教室を出て行った。