「どうだった。巫女の居場所は、わかったか?」


「はい。巫女は香国の見立て通り、宮の奥に匿われておりました。……しかし。」


藤松が目を逸らしたので、珀伶は眉を寄せた。


「どうしたんだ?」


「いえ、その…。」


珀伶が先を促すと、藤松は言いにくそうに口を開いた。


「鈴が反応しましたので、巫女であるのは間違いないのです。ですが、その、巫女の気配が、私の知っている者の気配によく似ていて……。」


藤松は顔を上げて、はっきりと告げた。



「香蘭姫、の。」







一陣の風が通って、二人の髪を揺らした。






「香蘭……?」






珀伶は目を見開き、震える声で呟いた。



藤松は珀伶の様子を窺いながら、静かに頷いた。


「間違いないのか。」


「顔は見ておりません。ですが、彼女の気配にとても似ています。」


「……そうか。」