鈴国に戻った珀伶は、香国との参謀会議により、鏡へ偵察隊を派遣した。
香王が言うには、鏡国には《宝の巫女》がいるはずだと言った。
その巫女が重要で、香王は何としても捕えたいと言う。
巫女を手にしている国が勝利するのだというのだが、珀伶にはどうも理解しかねた。
それほどまでに巫女というのは力を持っているのだろうか。
しかしその場では説明をしてもらえず、巫女の居場所をつきとめたら詳しい話をするということで珀伶にその仕事を任された。
彼の偵察隊はそろそろ戻ってくるはずで、珀伶は障子を開けて廊下に立った。
三つの宝のことは鈴王から聞いてはいたが、巫女のことは知らなかった。
「珀伶様」
「藤松。戻ったか」
夜の暗闇から影がすっと現れて、珀伶の前に跪いた。
今回の偵察隊の隊長には藤松を選んだ。
彼は鈴の流れを扱える数少ない人間の一人で、その能力を使って巫女の居場所をつきとめてもらうためだ。



