俺は、アイツが逃げてからものの数秒で捕まえる事が出来た。



だけど…。


「…てぇっな。転ぶなよ、バカ」

「うぅ!ごめーん…」



「下が床だったらかなり痛かったぜ、まったくよ」



床ではない、どこかに転んだ。


柔らかい、ふわふわした素材とアイツの匂い。




……ここ、ベッドじゃね?




うゎ、なにこのシチュエーション。

しかも、

「あのー、マユミさん?」

「…え?」


え?じゃねーよ。

「なんで、俺の上から退かないの?」


だって今…俺の上に思いっきり体預けちゃってるよ?




「…んー。いいや」


「は、い?」


いいのかよ?


…いや!俺がよくねーよっ!

ヤバイよ!理性がさ…。