昔から度々見る夢。
どこかのお城のお姫様が恋している夢。
いつも途中で目が覚め、最後まで見れないでいる。
つまり最後がハッピーエンドなのかバッドエンドなのか分からない。
「野中~!!」
野中とはアタシの名前であってこの声は母のものである。
「はーい」
「ご飯!」
嗚呼、もうそんな時間なのか…
「分かった」
リビングに行く前に一度ケータイを確認する。
………ん?
メールが来てる…
朱奈からだ
{野中に会わせたい人いるんだ!}
会わせたい人…?
{じゃあ今度会わせてね}
それだけ送るとアタシは下へと行った。