「おい!
美紗いるんだろ?
出てこいよ。
なんかあったんだろ?」



その言葉の温かみに



誘惑されて。



恐る恐る



顔を見られないように



ドアを開けた。



「美紗?」



祐飛くんが不思議そうに尋ねる。



「なんか...
私の用?」



'好きな人'だと知ったからか



どうしても素直になれない。



「携帯貸して?」



たまたま、



私は携帯を握っていたから、



祐飛くんに渡す。