「っっ...」



私はまだ泣いている。



心のどこかで、



「やっぱり、お前と一緒にいたい」



って言いながら戻って来てくれると思ってた。



だけど、何分たってもこない。



好きなアイドルと彼氏だったら、もちろん彼氏をとるよ?



だけど、だけどたまにはアイドルをとったっていいじゃない。



それともアイドル好きを隠してた私に怒ったの?



もうわかんないよ。







「――さっ。みーさ!」



はっ。私、記憶飛びかけてたよ。



「ん?」



なんとも間抜けな声を出してしまった。



「さっき教室に居たみたいなのに、
祐飛くんが1人で居てたから
私と岡田くんで探したんだよ!」



奈々………。



ありがとう。



奈々にはいつも助けてもらってるばっかり。



それに和夜も。



私ったらいい友達に恵まれてるね。