また、君と出会えた奇跡

「…あれ使うから援護よろしく」

「…あれ…か。分かった。…烈は覚悟できてるんでしょ?」

「もちろん」



烈があれを使うのは何年ぶりだろう…

前にあれを使ったのも、強い奴が相手のときだった


烈は直感で感じたんだろう


こいつはただ者じゃない、と


あれとは、攻成術‐コウセイジュツ‐

この術を使うに代償が必要なんだ

時には捻挫や打撲と軽くすむけど、骨折や1ヵ月意識不明など重傷になる場合もある


前に烈がこの術を使ったときは、3年前――あたしたちが中3のときだ


そのときは、烈が一週間意識不明だった

だからなるべくこの術を使って欲しくない。


でも、烈が決めたから

あたしは、烈が戦いやすいよう精一杯援護する