~美咲side~



「冬花の馬鹿!」



そう言って私は冬花の家を

飛び出していた



泣きながらただ走っていく





どんっ



誰かにぶつかり転びそうになる



「おっと大丈夫ですか?

って花園さん?」




涙でぼやけた目が

しっかりと目の前の優を見る





どうしてこんな時に・・・・。




本当に王子様みたいだ





「どうしたの?」




心配そうに私の顔を覗く



私は糸が切れたように


またぽろぽろと涙を流した