私が桜木くんに近づかなければ 朝倉先輩にもあの子達にも何もされない 大丈夫 まだ間に合うから まだ親しくなってないから。 今気づいてなかったらきっと もっと酷いことになってた それに比べれば何でもないよ 少し前に戻るだけ 「冬花?」 「雪野さん!」 あまりの寒さに耐え切れずに いつの間にか廊下に寝転んでいた なんだか頭がぼぉっとする ふわり体が浮く感覚がして そっと目を閉じる 少し甘い香りがした