顔をつけられる覚悟をした時

トイレの扉が開いた



「てめぇら、何してんだ。

今すぐその汚い手を放せ。」



私はまた涙が出た


だって助けに来てくれた




美咲は息を荒らげながら

低い声で彼女達を怒鳴る




「その手を放せって言ってんだろ

あぁ?聞こえねぇのか?」



さすがに怖くなったのか

私から手を放した



だけどどうやらここからは
立ち去る気がないのか


ずっと立ったまま



「ねぇ、いつまでそこにいるの?

そろそろ雪野さんから離れてくれない?」