「冬花!?」


今にも崩れてしまいそうだった


誰かに支えてもらわなくちゃ

どうにかなりそうだった



「雪野さん、大丈夫?」


桜木くん優しいんだね


倒れてきた私に文句もなく

心配してくれるなんて



桜木くんの膝は心地よくて

とてもいい香りがした


「ごめんね。」



聞こえないような声で言ったら


言葉の代わりに


大きくて温かい手が
頭をそっとなでていく