歩くスピード速かったかも 少しゆっくり歩いてみようかな 歩くスピードを合わせると 怯えながら申し訳なさそうに俯く 「あ、あの。」 「ん?」 隣から小さな声が聞こえ そちらを向くと 抱きしめていた鞄を さらにぎゅっと抱きしめて 覚悟を決めたように俺を見る 「あの、美咲は今どこに。」 美咲? ああ、花園さんね 確か部活だったような 俺が答えないのを 不思議そうに見てくる