「冬花の家の前通ったから、なんとなく?」


桜木君の手にはプールバックが持たれている



髪からポタポタと水滴が流れ

陽に照らされキラキラしていた




「大丈夫?縮こまってたけど。」


「うん、大丈夫。

桜木くんこそ大丈夫?
風邪引いちゃうよ?お風呂貸そうか?」



瞬間桜木くんが固まる



あれ?

私変なこと言った?



それとも図々しかったかな?



不安が募るなか桜木くんは動かない




「あ、うん。お借りいたしますです。」


遅れてきた返事は困惑しているのか

日本語が可笑しなことになっている




やっぱり私、何かしたのかな?


何だろう・・・・。


私はお風呂を溜めながら考える




その頃、桜木くんは緊張して
ガチガチに固まっていた