どんっ。



今まで他の子達で見えなかったけれど


近くには階段があって私はそこに





落ちていった







「冬花っ。」




美咲が走ってきてくれるけど

絶対に間に合わない





覚悟を決めて目をつぶる






ぽふんっ







踊り場に着いた感覚はあるのに

痛みはなく何故か温かい




「大丈夫?」


「えっ。だっ大丈夫。」




驚きすぎて

本当の王子様みたいで苦笑した





目を開けた時、瞳に映ったのは

桜木くんで。




気持ちを自覚したからなのか

顔が真っ赤に染まっていく