冬の花




美咲の言葉に何も返せないまま数分が過ぎ


私の涙はやっと止まってくれた。




「学校の準備しよっか。」


「うん。」



どこまでも美咲は優しくて

胸が痛かった





下を向いたままとぼとぼと歩く




気が重くてため息が

歩くたびにこぼれていった




ふいに桜木くんの笑顔を思い出して

私は強くなろうと思う






「ほらっ、着いたよ。」


「うん。」




下駄箱から上履きを取ろうとすると

上履きはなくたくさんの手紙があった




バラバラと崩れ落ちる手紙たち




「どうしたの!?何これっ。」


「私への手紙でしょ。」




一枚一枚拾って抱えた