冬の花




「ふわぁ、ねむい・・・。」



うまく開かない目を擦りながら

ふらつく足で階段を下りる



鏡の前に立ち映った自分を見た



反射して目に入ったのは

ぼさぼさ野上と目の下の隈


そして黒く暗い負のオーラ




冷たい水で顔を洗ってもスッキリしない



ピンポーンッ



「冬花?行くよー!」



美咲の声でのろのろと玄関までいく

ゆっくりと扉を開けると



美咲が心配そうに見てきた



「どうしたの?髪をぼさぼさ。」


「分かんない。でも、なんか・・・・。」



すごく悲しくて寂しくて、苦しいっ。


モヤモヤと黒いものが心に積もっていく