私は少し切なくなって無理に笑った
どうしても私はあの頃の冬花と比べてしまう
今の冬花があの頃と違うと分かってる
なのに、私はずっとあの頃をひきずっていた
「美咲?桜木くん戻ってこないよ?」
「えっ?」
不安そうに聞いてくる冬花と
時計を見てみる
そんな時間は経っていない
だけど、冬花の不安そうな顔が
どうしてか私も不安にさせていく
私は窓を開いて玄関を見ると
優と朝倉先輩が目に映る
何か話してをしているようだけど
さすがに二階からは聞こえない
「分かった、約束しろよ。」
そんな言葉を最後に二人は一緒に帰った



