冬の花



~美咲side~


少し涙ぐんでいる冬花を

私は呆れて見つめる



視線があれば気まずそうに目をそらす



「あ、あの美咲。」


「何?」



少し怒った風に言えば肩をびくつかせた



まったくこの子馬鹿だなぁ


頭いい癖して鈍感なんだから






「ふふっ。何怖がってるの?

大丈夫!私が守るから!」



ああ、この台詞何回目だろうか





「うん。」




ついに流れた涙は

笑顔と一緒に輝いてキレイだった



あの頃と同じ笑顔