「も、やっ……───…ああ!!」 さくらの首に顔を埋めていると、突然大きな声をだした。 「んだよ……」 「映画はじまっちゃった!!」 そう言いながら、スクリーンに視線を移してしまった。 ちっ……。 だが、ここで終わる俺じゃねぇ。 俺はスクリーンを真っ直ぐ見ているさくらの手をギュッと握った。 「……!」