Material Boy


「もう、なんか恋人みたいな会話。おかしいよ。」


遥火がコンタクトをしないと、

左目にどうしても目がいってしまうから、

ついつい、視線を逸らす。


「俺たち恋人じゃないの?」


逃れようとする顔をぐっと抑えられ

睨むように顔を寄せてくる。

近いっ近いよっ!

顔怖いし。


「こっ恋人なんかじゃない。」


またか、と呆れた顔して


「なあ、俺は何度も野乃は俺のって言ったよね。

 もしかして、仲野さんとかに乗り変えるつもり?」


なんて言うから、私も意地になる。