Material Boy

社屋ビルのロビ-

手を繋いで

遅刻ギリギリに走り込む私達。

人が少ないとはいえ、みんな何事かと私達を見る。


「誰?」


「誰あれ?」


遥火の手で別人にされた私と昨日と打って変ってラフな遥火

多分誰も私達の事判らない。


「どうだ、ちょっと気持ち良くね?」


「そうかしら。」


「素直じゃねえの。」


確かに気持ちいいかも。

そういえば思ったよりこういう目線嫌じゃなくなってる。

前は絶対嫌だったのに。


「祓った成果出ただろ?あいつは、君を男から遠ざけようとしていた。」


「!っもう、ふざけるのいい加減にして。」


遥火は含み笑いをしてさっさと企画室に消えて行った。

そんなの信じろって方が無理でしょ。

野乃は、ロッカ-ル-ムへ向かった。