Material Boy

「だ、大丈夫気にしないで。」


「大丈夫なんて言うなよ。オレは淋しいのに。」


回転イスをぐるっと回され、

遥火と対面する。

あたし絶対真っ赤になってる。

慌てて隠そうとした手を掴んで、


「隠すなよ。」


低い声で囁いて唇を塞がれた。

会社の中なのにこんなこと、

いつ開くかわからない扉にドキドキしながら、

それでも、遥火を突き放せない。

熱くて、切なくて、愛おしくて

二人の思いは同じなんだって信じられる。

そんな絆を試すようなキスだから。