″気持ちが固まったら″
「今書いちゃダメ?」
「結婚って簡単な事じゃないよ?」
解ってるつもり。
「言い方がズルかったな。この先俺は茉を離す気ないから騙してでも籍容れさせちゃうよ?」
「フフフッ♪じゃぁ騙されちゃえ!」
名前を記入欄に書き必要事項の欄にも記入した。
ふと、立会人の欄の所に目を向けると
「浅倉…馨?」
ピーンポーン
インターフォンが鳴った。
「おっ!!キタキタ♪」
玄関に行ってしまった。
チョット待って?
この名前…えっ!?でも…。
頭が回らない。
「遠慮すんなよ、あがれ」
玄関から戻ってきた恵さんの後ろにはヤッパリ見知った顔が。
「恵…さん?」
「あ〜っ実は息子だったりもしちゃうんだ」
息子?
浅倉さんが?
「母親の戸籍になっててね…何度も言わなきゃなって思ってたんだけど、馨が気まずくなるのはヤダって駄々こねてね」
……
「昨日ぶり。お袋」
私に年上の息子が出来ました。

