「…ん、」


ゆっくりと目を覚ませば見知らぬ天井、ゆっくりとズキズキする腰を上げて部屋を見渡せばシンプルな一室。

「…どこ、ここ」

「こんにちは、遠野奈緒さん」

声がした方に振り向けば神様…、ではなくきれいな女の人が立っていた。

「…誰、」
「私の名前はミカエラ。神様の秘書をやっております」

そういい丁寧にお辞儀をする。

「……」
「今日はこの世界の説明をしに来ました、この世界は遠野奈緒様が前いた世界とほとんど同じ作りで出来ています、ですので貴女様の友達、例えば内田茉莉奈という方のそっくりもいます、ある意味こちらと向こうは繋がっています。貴女は東輝高等学校に通ってもらいます、神様からのヒントでその学校に犯人は居るそうです、頑張って探してくださいね、お金の問題についてはこの通帳の中に一億が入っておりますので好きなときに自由にお使いください。戸籍についてはこちらで既に作りました、この鍵はここのマンションの鍵です、無くさないようにお願いします。あと、両親達は皆事故で死亡したという設定になっております、何か御用件があればこの紙に電話番号が書いてあるのでおかけください。最後に期間は今日の7月1日から1ヶ月間の8月1日までです。では、」


そういい早口に色々な事を説明したミカエラさんは私に鍵と通帳と紙切れを私で姿を消した。

紙には"080ー####ー####"と綺麗な字で綴られていた。

ミディアムなテーブルの上には私が前の世界で使っていた財布と携帯が置いてあった。携帯を取りアドレスを見れば誰一人として登録されておらず、お気に入りのサイトもデーターフォルダーさえもなくなっていた。ただ、財布の中には私と愁ちゃんが笑顔でピースをしている写真が挟まれていた。