「……おう、悪い。でもまぁ、そういうところ似ているのも双子だな」
「そういう話してるんじゃないだろ。なんで兄さんが死ぬんだ。父上を説得すればいい話じゃないか!」
「国の危険分子は一度疑いが出た者は野放しにしてることは危ない。そういうお人だからな」
「俺は兄さんを殺せない!!」
「だろうな。だからお前は毒殺したとでも報告してくれ。殺し方は言われていないからな」
「じゃあ俺が死ぬ!」
「それじゃあ、あの愚かな王の思い通りだろ」
「…………」
「俺は団長として命令に背きたくないんだ。しかし、あの愚かな王の言いなりでお前を殺したくはない」
「兄さん……」
「顔も温もりもわからない母上の敵をとりたいんだ。いい子ちゃんの些細な復讐くらい、いいだろ?」



