あるところに小さな国があった。
そこには王がいた。
王は神、若しくは神から一番近い存在になりたかった。

そんな時、神が王の前に現れた。

神は王に言った。


〔貴様の望みを叶えてやろう〕

「おお、神よ!私は貴方様のような神になりたいのです!」

〔よかろう。貴様をこの世で一番の神にしてやろう。しかしそれを叶えるには、やらなくてはいけない儀式がある。神の力の根源となる出来事が起きなければならない。対価だ〕

「私は、私は何をすれば良いのですか!?」

〔なに、簡単だ。聖書の真似事をすればいいのだ〕


そう言うと、神は王に儀式のやり方を教えた。



それは……、



楽園追放と兄弟殺し



であった。