あーあ、つまらない。
せっかく人間の世界に干渉出来る手段を見つけたのに。
愚か者はやはり愚か者だ。
役に立たない。
役に立つ愚かで言うことを聞く愚かな人間はいないのか。
せっかく王族の器が手に入るチャンスだったというのに。
儀式は失敗。
致し方ない。
半分切り落とすか。
器は、器にしてもややこしい問題のない適当な人間がいいな。
うむ。
あそこに転がってる貧相な人間にしよう。
今にも死にそうなのに、誰も助けようとしないのを見る限り、死んでも誰も気にされない人間なのだろう。
神は二つに分かれた。
瀕死の少年はこの日、人間ではなくなった。
〔さぁ、起きろ〕



