世界の終わりに、君は笑う



「ディオン、君は僕で、また僕は君でもある。その意味なんて、簡単に理解出来るよね?」

「ああ」

「僕を裏切るなんて、出来やしないんだよ」

「…君を裏切るなんて、そんなことはしない」

嬉しそうに、セリシアは笑った。

「僕らは、ずっと一緒だよ。ずっと、ずっと――」

 お互いの心が離れることなんて、許さない。
 ああ、ディオン。
 君は、僕のものなんだから。

 他の誰かになんて……ましてや人間にだなんて、絶対渡さない。
 愛しい、僕の片割れ。
 永久(とわ)に、僕ら二人は一緒なんだから――。