そして、あたしが向かった先は― 墓地だった。 今日はあたしにとって、大切な人の命日。 だから、あたしは毎年欠かさず通っている目的の場所へと急ぐ。 しばらくして目的の場所へ着くと、目の前にあるのはなんの変哲もない硬そうなお墓。 そのお墓の横に刻まれているのは 『中村 実里 永年15歳』という文字。 中村実里。通称『みのり』 みのりは、あたしと同じクラスで仲が良かった。 好きな男の子の話やTVの話など… とにかく色々な話で盛り上がった。 あたしは楽しかった。 みのりも楽しそうだった。