あきは私が布団に潜り込んだ時間に 絶対電話をかけてくる。 通話時間は大体30分。 優しいあきの声は聞いていて すごく落ち着く。 だから、電話を切ったあとに 私はすぐに寝れる。 「 ・・・・・あき・・・ 」 私たちは少し変だ。 きっと、あきが変。 話していて楽しいし あきが好き、だけど 私はあきを知らない。 知っているのは、 香月陽斗[カヅキ アキト]という 名前だけ。