彼は私を見つめながら、髪を横に流す。


 全ては計算通り…


「ねぇ?」


「なに?」


 ふふっ…


「食べてもいい?」


 なんのことだか分かる?


「食っちまうのは普通男がするだろ?」


 完全にアレだと履き違えてる。


 だったらその流れで行くか…


「別に女からでもいいじゃない♥」


「仕方ねぇなあ」


 じゃあ…


「いただきます♥」


 私の藍色の瞳は赤く光り、


「ご愁傷さまです…」


 服を着なきゃいけないのは面倒だけど…


 まあ、楽しませてもらいました。


「今までありがと」


 彼女は満足げに部屋を去った。


 そこに残っていたのは倒れた男と血だらけのシーツだった。