【完】好きになんてなるワケないっ!!







「増岡綾綺って……優しいね」



「なんだよ急に」



「ううん、ふと思っただけだよ」



「別に、誰にでも優しくしてるワケじゃねぇし」



……え?



「ど、どういう意味……?」



「さぁな」



増岡綾綺は私から視線をそらした。



「つーかお前、いつの間にか敬語じゃなくなってるな」



「あ……ほんとだ……。たぶん、増岡綾綺のこと……信用してるから自然に……そうなっちゃったのかも」



「ふぅん」



興味がなさそうにあくびをした。