「……仁、帰ったんだな」 すると、神谷くんがリビングから出てきた。 「中山仁に言えなかった……本当の私の気持ち」 「え?」 「ちゃんと……中山仁の気持ちには答えられないんだって言わなきゃ……中山仁を傷つけるだけなのに……」 俯く私の背中を神谷くんが撫でた。 「まぁ、いいんじゃね?時間はまだあるんだし」 「うん……」 でも、できるだけはやく言わなきゃ……。 中山仁のあの苦しそうな表情、もう見たくないもん。