飴細工

いつまでそうしていたのだろうかむくっと起き上がると日暮は何事もなかったかのように部屋を後にした



廊下を行けば両側の部屋からは喘ぎ声が布の掠れる音と共に響いてくる



それでもひたすら日暮は歩き続けた


どこまでも

どこまでも…


頭の中は真っ白だった


ただひたすらこの女の世界から逃げ出したかった


早く…、早く逃げなきゃ…
ここに居たらあたしはどうなってしまうの…?


どうなってしまうのか…?

それを想像しただけで今にも吐きそうだ


そしてどこまで来たのだろうか

出口らしきものが見えてきた


出なきゃ…
早く…
ここから…
出なきゃ…


「出なきゃ…」