しばらく沈黙が続き、耐えられなくなったあたしがまた口を開いた。 「あたしにはできないよ、立花くん。」 あたしは立花くんの目を見て言った。 恋愛経験0のあたし。 そんな、嘘の彼女なんてできる筈がない。 それもほぼ初めて会った相手にイケメンときてるし!! 何も言ってくれない立花くんに痺れを切らして、わたしは教室を出ようと回れ右をした。 「ごめんなさい、立花くん。」 謝ってから、ドアを開けようとしたその時。 「待って、水瀬さん。」