「…さん…、水瀬さん!!」 「はいっっ!!」 立花くんに呼ばれてハッとする。 声のする方を向くと、かなりの至近距離に立花くんの顔があった。 「わあっ!!」 女子らしくない声を出して、立花くんを突き飛ばしてしまった。 「ごめんなさい!」 だって距離が近かったから! 鼻がくっつきそうなくらいの密着度。 あたしが考えていた間、ずっと抱きしめられていたなんて…。 「大丈夫だよ、驚かせた俺も悪いし」 そう笑って答えてくれる立花くん。 優しいなあ……。 これがモテる秘訣なのかな。