『……』
私が黙ったことによって、しんとなった森は、不思議と激しい孤独感を感じさせる。
だが、その静寂もつかの間。
ガサガッ…ゴン!!
『……』
「いってえええええ!!」
騒がしい音と共に私達が休んでいる木の下へと転がり込んできたのは―――
『姉弟…か?』
一人の女性と少年。
女性は気を失っているようで、少年だけが痛いと呟きながら、打ったであろう頭部を擦っていた。
ここら辺は柔らかい土が多いのが幸いして、二人とも特に目立った外傷はないようだ。
「っ!お、お前も俺らの事を捕まえに来たのか!?」
漸く私達の存在に気付いた少年が、女性を庇いながら私を睨みつけてきた。
…顔は悪くないが、会ったばかりの人間を睨みつけるという態度は関心しない。
たとえ誰かに追われている最中だとしても。
まあ、少年はまだ幼いし、仕方が無いといえばそうなのだが。
「おいっ!!聞いてるのかよ!?」
『ええ、聞いていますよ』
何時までも黙っている私に耐え切れなかったのか、少年が言葉を発すると、私は無表情で少年を見つめた。
そんな私に、少年は一瞬怯むが、再び強気な表情で睨みつけてきた。
「なら、俺の質問に答えろ!!」
…質問…
嗚呼、さっきの追いかけて来た奴なのか、だったか。

