「あ、あのっ、えと…私…」
「やっぱり僕じゃ無理かな。」
「……ほんとにごめんなさい。で、でも!嬉しかったよ!」
…一連の成り行きを見てから俺はここを離れようと思ってた。
なのに……――――
「ありがとう。じゃあまた」
男の足音が近づいてくる。
見事にフラれたな。笑ってやろうか。『女に振り回されるからそんな目に合うんだ』って。
屋上入口にその男が歩いてきて
一瞬俺を見てびくっと反応した。
その反応が、『俺』だからなのか『告白を見られてたかもしれない』からなのか、それはわからねぇけど。
しばらく俺を見た後俯いてここを出てった。
