「譲…
 ただ…い…ま……
 ただいま…譲。」


帰ってきたよ。


どこから?なんて聞かれても分からないけど帰ってきたよ。



「“おかえり"」


そう譲に言われて凄く幸せで私はもう一度『ただいま』と言った。


凄く幸せな時が流れていたのにそれを遮ったのは知らない女の人の声だった。



「譲くん!?
 まだいたのねっ!
 早く帰らないと立入禁止にするわよ。」


「それまじ勘弁!
 ってそれより憂が目を覚ました!!」


誰その人?


そう言いたいけど来年社会人になるのに子供みたいなことを言うのは気が引けた。


でも顔には出てたみたいで。